政治や社会にさまざまな問題があるとき、哲学書が売れるってご存じですか。実はいま哲学書が売れています。問題の根本を考える上で本を探すとどうしても哲学書に行き着くからですが、入門書でも難しい哲学書です。ここでは古本屋がおすすめする哲学入門書3冊をご紹介します。
ソフィーの世界
1995年(日本では1998年)に出版された「ソフィーの世界」は、日本で最初にブームとなった哲学入門書です。表紙に描かれている女の子がソフィーですが、この本はソフィーを中心に物語の形を取りつつ哲学をすこしずつ理解できるような構成となっています。結構分厚い本で600ページ以上あり読み応えがありますが、読み始めると止まらなくなります。年代により難しく感じる方も多いようですが、定番の哲学者ソクラテス、アリストテレス、デカルト、カント、ヘーゲルが登場しますので哲学の歴史を知る上でも入門書として最適なのではないでしょうか。
古本としては、この本はあまりにも売れすぎていますので、中古価格は安くなっています。店頭で100円ほどで売られている場合もありますので、この点からも入門書として最適です。
14歳からの哲学
2003年に出版された池田晶子著の入門書です。タイトルにあるように中学生を対象を絞っているようですが、大人でも考えさせられる内容となっています。この本には哲学者、哲学用語は出てきません。自分で考える事、自分で知ることが大切なんだということを教えてくれます。副題が「考えるための教科書」となっていますが、まさにこの副題が著者が言いたいことなのではないでしょうか。
古本としては、この本はかなりのベストセラーにもかかわらず、価格を維持しているのには驚きです。いまでも売れ続けています。良書ですね。
哲学用語図鑑
2015年発行された新し目の入門書です。表紙は哲学のイメージと異なりイラストと丸文字で目を引くデザインとなっています。この本は、哲学の歴史、哲学者、哲学用語をイラストで分かりやすく紹介しています。これまでの哲学書にはなかった構成ですね。まさに図鑑です。
古本としては新し目ということで市場にあまり出てきていませんので、高値を維持しています。
古本屋的まとめ
私は哲学については素人ですが、哲学とは自分で考え、悩み、答えを出す行為そのものを指すのではないでしょうか。昔の哲学者の考えかた、難しい言葉を理解することが哲学とは違うのではないかと思います。3冊入門書を紹介しましたが、一番のお勧めは、池田晶子著の「14歳からの哲学」です。なにか考えさせられる本ですね。