これまで実際に販売した高額本を紹介します。今回は第1回めということで当店の高額本に対する考え方を少し紹介します。神田神保町を歩いて古本屋めぐりをしていると、昔の文学作家の初版本など50万~100万超えの本を目にすることがあります。このクラスの価格になると、もはや古本というより骨董品と言えるのではないでしょうか。価格もあってないようなもので流通量もかなり少なくその売値ははたして正しいのかと考えてしまいます。当店では、このような本は扱いません。本を売る方も、買う方もお互いにハッピーになれるような価格で買取した本を扱いたいと思っています。このコーナーで紹介する高額本は、その中から実際に販売した本を紹介するものです。
社会科学における場の理論
1979年に誠信書房から出版されました。A5サイズ300ページほどの本で現在は絶版です。クルト・レヴィンの名著です。社会心理学のいろいろな問題を理論的に分析しています。流通量がかなり少ない割には、需要があり、定価3800円の本です、当店では、ここ1年で2冊ほど45,000円ほどで販売しました。
プリンシピア
1977年に講談社から出版されました。900ページ弱の厚い本になります。この本も現在は絶版です。かなり難解な古典力学の本です。物理は好きな方ですので、少し読むのではなく見てみましたが私には理解はできませんでした。きれいな装丁の本です。電子書籍化されていますが、こちらも7,000円程と電子書籍の中では高額です。当店では、25,000円ほどで販売しました。
西田幾多郎全集 第6巻
西田幾多郎全集は何冊か扱っていますが、その中でも高く売れた本です。2003年に岩波書店から出版されました。定価9000円ほどの本です。現在は絶版です。あまり流通、需要とも無く古本の販売価格は高めで推移しています。西田幾多郎氏は日本を代表する哲学者ですが、「善の研究」は文庫本化されていますので、ご存知のかたもいらしゃるのではないでしょうか。古本の状態がかなり良く20,000円ほどで販売しています。